今回は八月末に配本となった以下の二冊を紹介します。
- 初期SF作品
- トキワ荘時代に描かれた意欲作、全て初単行本化!、とのこと。
色々と見所はたくさんあるのですが、何より注目すべきなのは藤子不二雄A先生の作品「まんが道」でも語られている「海底人間メバル」などが収録されていると言うこと!この作品は有名な「実家に帰ったら気が抜けて何も描けなくなって打ち切りになった」作品なわけですが……ホントにまんが道そのままの打ち切りっぷりでビックリしました。ほかにも「ローマ便り」なども収録されています。 - すすめロボケット3
- 「幼稚園」「小学一年生」「小学二年生」(第2、3期)掲載作品完全収録、とのこと。
この作品は初期から「スコシフシギ」感が漂っていましたが、この巻に入ってからさらにそれが強まりました。壮大なSFというより、生活の中でのロボケットの活躍…と言うようなストーリーが増えてきているのです。
あとがきによれば、ちょうどこれらの話が掲載されているのと同時期にオバQの連載が始まり、そして、オバQの人気が爆発し掲載誌を増やし、その結果「すすめロボケット」を含むオバQ以外の作品が連載終了となった、とのこと。
オバQのヒントともなったロボケットがオバQを生み出し、さらにその生活ギャグがロボケットに逆輸入されていった結果「それならオバQを」ということになり連載が終わってしまったのだとしたら、ちょっと皮肉な話です。 ともあれそういう裏事情は置いておくとしても、「ロボケット」が楽しい漫画であることには変わりありません。
なお、「すすめロボケット」はこれにて完結です。