ごくごくたまに、簡単な絵の講座的な記事を書きたいと思います。「絵の学校に入る前に、最低限これくらいは知っておいが方がいいよ!」と言う物をまとめていく予定です。
本日は、苦手な人も多い遠近法…「パース」に関する記事。
窓やふすまなどに代表される「二枚一組、あるいは三枚一組の物」を描く時に便利な技法が「分割」です。平面上であれば定規でもなんでも使えばいいわけですが奥行きのあるパース上ではそうもいきません。パース上では手前のものは大きく、奥のものは小さくなっていきますので、そのままセンチを計っても意味がありません。
しかしたとえパース上でも、対角線を使えばほぼ正確な二分割や三分割をすることが可能です。具体的には上の図を見てみて下さい。
まず二分割。これは簡単です。対角線を引きその交点から垂直に線を立ち上げる。この線が二分割の線です。右側のパースがかかった図においても、キチンと二分割されているように見えると思います。
そして三分割。これはまず最初に二分割をしてあげる必要があります。そして、今度はその二分割された左右の四角に、それぞれ対角線を引いてあげる。その時二分割をした時に引いた対角線との交点が出来ますので、そこから垂直に線を立ち上げます。そうするとそれが、三分割の線になっています。
最後に五分割。補助線が多くなりすぎるためか、これを扱っている本やサイトは少ないです。また、今回紹介した方法とは違う方法でも五分割は出来ます。とは言え、どの方法であっても非常にめんどくさいですし、そもそも世の中にある五分割された物を探し出す方が難しかったりもします。なので、これの使用頻度はものすごく少ないです。正直、知らなくても全く困ることはないでしょう。
でもまぁせっかくなので、詳細を書いておきます。
まず縦を四分割するように補助線を引きます。横は二分割。そして、それぞれ上下に分かれた二つの四角に対角線を引きます。そして、それぞれの交点から垂直に線を立ち上げます。(ただし三つの線が交わるところは無視して下さい)
どうです?めんどくさいでしょう(笑)。
おそらくここまで分割する必要がある場合は分割ではなく「増殖」などの別の技法が必要になると思います。
その「増殖」については、またいずれ。